マックスくん、はじめてひとではないものと会話する。

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「そこで何してんの、うさぎ」

マックスくんはじぶんのことをうさぎだとごかいしているこえに眉をしかめました。せっかくきもちのいい草原でからだをむしぼししていたのに。

「ぼくはうさぎではありません。ぼくはマックスくんというのです」
「マール?」
「マックスくんです」
「どうでもいいけれど、そんなところで寝ていて狩られてもしらないわよ。ここはわたしの家の牧場なんだから」
 マックスくんはあわててとびおきました。にんげんにたべられそうになったことは一度や二度ではないからです。とびおきて、目のまえのにんげんをみて、おどろきました。にんげんは、おさなくてちいさかったのですが、びっくりするほど美しい少女だったからです。

まるで、ひとではないかのようです。

「さあ、さっさと起きて。じきに羊がくるんだから」
「きみのなまえは?」
 少女は柳眉をぴくりとあげて、しろいお鼻をふんとならしました。まるでちんぴらのようです。
「うさぎに語る名はない」
 マックスくんはふんがいしました。これほどしつこくうさぎよばわりされたことはなかったからです。
「おじょうさん。ぼくはこれでしつれいします。せいぜいおおかみさんにきをつけることですね」
「うさぎもね」
 マックスくんは、こんなにかわいくて、こんなにしつれいなにんげんをみたことがありません。ぷんぷんと怒って、まちのほうへと歩いていきました。

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